３月8日はみつばちの日だったらしいが、語呂から見ると鯖の日でもある。 祖父が健在だった頃は、毎年祖父の生まれた福井から鯖が送られて来た。スーパーで売ってるのと違って、大きくて身が厚くて何より美味かった。 祖父はかつていわゆる行商というのをしていて、福井から越前刃物を持って東北へ来て、帰りは漆を採取して福井へ帰る、そんな生活をしていたそうだ。 気に入ったのか、くされ縁なのかはともかくとして、岩手にわらじを脱いだ祖父であるが、会社を始めてからは住み込みの従業員を雇っていた。昼は働かせて夜は夜間学校に通わせていたそうだ。おそらくは家が貧しくて、学校に行く事が出来ない方々だと思う。 何でそんな事をしてたのか父に聞いたところ、祖父は７人兄弟の末っ子だったけど、お兄さんたちは誰一人学校に行けなかったから、末っ子の祖父を兄弟でお金を出し合って学校へ行かせたらしい。 そんな祖父は大学まで行きながら、ビリヤードに狂い遊びまくったらしい（笑）でも歳を重ねるうちに感謝の気持ちが膨らんだのか、住み込みの学生の面倒を見るようになったようだ。 そんな祖父を思い出す時、自分は受け取ったものを返せているだろうかと考える。何も返せてないなと思う。 そんな気持ちもあってか、昨日の夜はとんでもなくしょっぱい鮭を食べる夢にうなされた。 そんな鯖の日でした。